
改正物流効率化法で荷主と話すこと
Executive Summary
- 改善は運送会社だけではできません。
- 荷主との話し合いが重要になります。
- 待機・荷役・予約方法を確認します。
- 契約外作業の見直しも必要です。
- 数字をもとに協議することが大切です。
導入
改正物流効率化法への対応で、運送会社が一番悩むのは「荷主にどう話すか」かもしれません。待機が長い、荷役が重い、でも取引関係を考えると言い出しにくい。その気持ちは自然です。
ただし、今回の制度は、運送会社だけに努力を求めるものではありません。荷主にも、積載効率の向上、荷待ち時間の短縮、荷役等時間の短縮に向けた取組が求められています。
だからこそ、荷主を責めるのではなく、「一緒に改善する」という形で話すことが大切です。感情ではなく記録を使えば、協議は進めやすくなります。
目次
- 荷主と話すべき4つのテーマ
- 交渉ではなく改善協議にする
- 契約外作業を見直す
- 話し合い前に準備する資料
本文
1. 荷主と話すべき4つのテーマ
荷主と話すべきテーマは、主に4つです。
| テーマ | 話す内容 |
|---|---|
| 荷待ち | 受付、予約、時間指定、集中時間帯 |
| 荷役 | 積込、荷卸し、検品、仕分け |
| 積載効率 | 配送頻度、ロット、混載、戻り便 |
| 契約範囲 | 附帯作業、手荷役、待機の扱い |
特に、荷待ちと荷役は現場負担に直結します。ここを曖昧にしたままでは、ドライバーの労働時間や運行効率に影響が出ます。
2. 交渉ではなく改善協議にする
荷主に話すときは、「改善してください」と一方的に言うよりも、「一緒に改善できる点を確認したい」と伝える方が現実的です。
たとえば、次のような言い方です。
「A拠点で午前中の待機が長くなっています。受付時間を分散できないか、一度確認させてください」
「検品待ちが発生しているため、事前情報の共有方法を見直せないでしょうか」
「手荷役が多い便について、パレット化や作業範囲の確認を相談したいです」
このように、問題を責めるのではなく、原因と改善案を一緒に見る形にします。
3. 契約外作業を見直す
運送会社が見落としやすいのが、契約外作業です。
現場では、親切心や慣習で次のような作業が発生していることがあります。
- 検品の補助
- 仕分け
- 棚入れ
- ラベル貼り
- 長時間の待機
- 手荷役
これらが契約や料金に反映されていない場合、会社の収益を圧迫します。さらに、ドライバーの拘束時間も長くなります。
改正物流効率化法への対応をきっかけに、荷主と作業範囲を確認することが重要です。
4. 話し合い前に準備する資料
荷主との協議前には、次の資料を準備してください。
| 資料 | 目的 |
|---|---|
| 荷待ち時間の記録 | 実態を数字で示す |
| 荷役作業の内容 | 契約範囲を確認する |
| 拠点別の比較 | 改善対象を絞る |
| 改善案 | 前向きな相談にする |
| 影響 | 運行効率・人員負担を説明する |
資料は難しく作る必要はありません。1枚の表で十分です。大切なのは、話し合いを「お願い」ではなく「事実に基づく改善協議」にすることです。
まとめ
- 荷主との協議は避けて通れません。
- 荷主にも効率化への取組が求められています。
- 荷待ち、荷役、積載効率、契約範囲を確認します。
- 責めるのではなく一緒に改善する形にします。
- 数字と記録が協議の土台になります。
次の一手:主要荷主1社を選び、荷待ち・荷役・契約範囲の確認資料を作ってください。
FAQ
Q1. 荷主に話すと取引に影響しませんか?
言い方が重要です。一方的な要求ではなく、制度対応と現場改善のための相談として伝えることで、前向きな協議にしやすくなります。
Q2. 荷主が改善に応じてくれない場合は?
まずは記録を続けてください。複数回の協議履歴を残し、どの改善案を提示したかを整理することが大切です。
Q3. 契約書まで見直す必要がありますか?
すぐに全面改定する必要はありません。ただし、荷役や附帯作業の範囲が曖昧な場合は、覚書や運用ルールの確認から始めるとよいです。
📩 荷主との改善協議や、契約外作業の整理に不安がある方は、 こちらからご相談ください。