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熱中症対策はルール作りだけでは不十分。会社に必要な予防と現場運用

熱中症対策はルール作りだけでは不十分。会社に必要な予防と現場運用

職場は熱中症対策していますか?|Day2

熱中症対策はルール作りだけでは不十分。
会社に必要な予防と現場運用

Executive Summary

  • 手順書は対策の一部にすぎません
  • 暑さを減らす予防策が必要です
  • 休憩を取りやすい運用が重要です
  • 管理者の声かけが早期発見につながります
  • 対策は毎日の仕事に組み込みます

「熱中症の対応手順を掲示したので、これで対策は完了です」。 そう考えてしまう会社は少なくありません。

しかし、熱中症対策の本来の目的は、 症状が出た後に対応することだけではなく、 症状が出る前に危険を減らすことです。

暑さの確認、休憩、水分補給、作業時間の変更、体調確認までを、 毎日の仕事に組み込む必要があります。

1.手順書だけでは防げない理由

緊急時の手順は重要です。

しかし、それは事故が起きそうになったときの最後の備えです。

例えば、冷房が十分に効いていない作業場で、 長時間作業を続け、水分補給も本人任せになっていたとします。

その状態で 「具合が悪くなったら報告してください」 と伝えるだけでは、予防として十分とはいえません。

熱中症では、自分では大丈夫だと思っていても、 すでに判断力が落ちていることがあります。

本人からの申告だけに頼らず、 上司や同僚が変化を確認する仕組みが必要です。

2.予防に必要な五つの対策

暑さを測る

室温だけでなく、湿度や日差し、風などを含めて評価する WBGTを活用します。

測定場所は、事務所の入口ではなく、 実際に人が作業する場所です。

作業時間を調整する

暑い時間帯を避ける、連続作業を短くする、 重い作業を分けるなど、仕事の進め方を変えます。

厚生労働省の基本対策でも、 休止時間や休憩時間の確保、連続作業時間の短縮、 作業場所の変更などが示されています。

水分と塩分を補給できるようにする

飲み物を置くだけではなく、 定期的に飲める時間を確保します。

塩分摂取を制限されている人などは、 医師の指示に配慮する必要があります。

身体を冷やせる場所を用意する

冷房の効いた休憩場所、冷たいタオル、 保冷剤などを準備します。

体調が悪くなった人を、 暑い場所の隅で休ませるだけでは、 十分に身体を冷やせないことがあります。

体調を確認する

出勤時と作業中に、顔色、受け答え、動き方、 発汗の状態などを確認します。

高温多湿の作業場所では巡視を行い、 異変があれば速やかに作業を中断することが重要です。

3.休みづらい職場を変える

「周りが働いているから休めない」

「納期が迫っているから言い出せない」

「体調不良と言うと迷惑をかける」

このような空気がある職場では、 制度があっても使われません。

経営者や責任者が先に、 次のようにはっきり伝える必要があります。

「無理をして続けるほうが、 会社にとって大きな損失です」

「少しでも異変があれば、 作業を止めてください」

休憩を取った人を責めないこと、 報告した人を評価することも重要です。

4.現場で続く仕組みの作り方

複雑な表や長いマニュアルより、 毎日確認できる簡単な仕組みのほうが続きます。

朝礼などで、次の内容を確認します。

  • 今日の暑さ
  • 体調に不安がある人
  • 休憩の時間
  • 水分補給の方法
  • 緊急時の連絡先

さらに、責任者が実際に職場を回り、 冷房の効き方や作業者の様子を確認します。

「やることを決めた」ではなく、 「実際に行われているか」まで確認することが、 経営の役割です。

まとめ+要約

  • 緊急時の手順だけでは予防になりません
  • 暑さの測定と作業時間の調整が必要です
  • 水分補給や休憩を取りやすくします
  • 本人の申告だけでなく周囲も確認します
  • 経営者は現場での実行状況を確認します

次の一手:明日の朝礼から、 暑さ・体調・休憩時間の3点を確認してください。

FAQ

Q1.飲み物を自由に飲めるようにすれば十分ですか?

飲める状態にするだけでなく、 作業者が実際に定期的に飲める時間と、 飲みやすい雰囲気を作ることが必要です。

Q2.本人が大丈夫と言えば作業を続けてもよいですか?

本人の申告だけで判断しないことが大切です。 受け答えや歩き方がおかしい場合は、 作業を止めて状態を確認します。

Q3.忙しい日は休憩を減らしてもよいですか?

暑い日は、むしろ休憩を増やす判断が必要です。 納期よりも人命を優先し、 事前に人員や工程を調整します。

参考資料

  1. 厚生労働省 「労働安全衛生規則の一部を改正する省令」
    https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc9174&dataType=1&pageNo=1

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