
自営業・会社員・中小企業で違うiDeCo改正の備え方
対象読者:中小零細企業、ファミリー層、独身
読了目安:5分
テーマ:iDeCo、自営業、会社員、中小企業、老後資金
Executive Summary
- 立場により上限額が変わります
- 自営業者は月7.5万円が目安です
- 会社員は企業年金の有無を確認します
- 中小企業は福利厚生にも関係します
- 家計と事業資金を分けて考えます
導入
同じiDeCo改正でも、自営業者、会社員、中小企業の経営者では、備えるポイントが異なります。特に中小零細企業では、経営者自身の老後資金と、従業員の福利厚生の両方を考える必要があります。本稿では、難しい制度名をできるだけ避けながら、自分の立場ごとに何を確認すればよいかを整理します。制度改正をきっかけに、家計・事業・将来の働き方を一度見直すことが重要です。
1. 自営業者が確認すべきこと
自営業者などの第1号被保険者は、改正後、iDeCoと国民年金基金などを合わせた上限が月7.5万円になる予定です。厚生労働省の通知でも、第1号加入者などの各月限度額を月6.8万円から月7.5万円へ引き上げる内容が示されています。 出典:厚生労働省通知
自営業者は、会社員と比べて退職金制度がないことが多く、自分で老後資金を準備する必要があります。そのため、iDeCoは将来の退職金づくりとして使いやすい制度です。
ただし、売上が季節で変わる方や、事業資金を手元に残す必要がある方は、最初から上限いっぱいにする必要はありません。まずは「無理なく続けられる金額」を決めることが大切です。
2. 会社員が確認すべきこと
会社員は、勤務先に企業年金があるかどうかで確認内容が変わります。
企業年金がない会社員は、現在の月2.3万円から、改正後は月6.2万円へ上限が広がる予定です。企業年金がある会社員も、企業年金と合わせて月6.2万円という枠で考えることになります。 出典:厚生労働省資料
まず勤務先に確認したいのは、次の3つです。
- 企業型DCがあるか
- 確定給付企業年金があるか
- マッチング拠出を利用しているか
会社の制度によっては、iDeCoよりも企業型DCやマッチング拠出を優先した方がよい場合もあります。手数料や商品ラインナップも含めて比べることが大切です。
3. 中小企業経営者が考えること
中小企業の経営者は、自分自身の老後資金だけでなく、従業員の将来不安にも向き合う立場です。
iDeCoには「iDeCo+」という中小事業主掛金納付制度もあります。厚生労働省は、iDeCo+を利用して事業主が拠出した掛金は全額損金算入されると説明しています。 出典:厚生労働省 iDeCo制度案内
従業員の給与をすぐに大きく上げることが難しい会社でも、老後資金づくりを支援する制度を整えることで、福利厚生の一つとして活用できる可能性があります。
ただし、制度導入には手続きや説明が必要です。経営者の思いだけで進めず、従業員にとってわかりやすい説明を用意することが欠かせません。
4. 共通の注意点
どの立場でも共通する注意点は、「節税だけで決めない」ことです。
iDeCoの掛金は全額所得控除の対象ですが、原則として老後まで引き出せません。今の生活費、教育費、住宅費、事業資金を圧迫しない範囲で考える必要があります。 出典:厚生労働省 iDeCo制度案内
制度改正はチャンスですが、家計に無理がある状態で掛金を増やすと、途中で苦しくなることがあります。
まとめ+要約
- 自営業者は月7.5万円枠を確認しましょう
- 会社員は勤務先の年金制度を確認しましょう
- 中小企業は福利厚生としての活用余地があります
- iDeCo+は従業員支援の選択肢になります
- 節税だけでなく資金繰りも大切です
次の一手:勤務先制度または事業資金の状況を確認し、無理のない掛金候補を出しましょう。
FAQ
Q1. 自営業者は上限まで出すべきですか?
必ずしも上限まで出す必要はありません。売上の波や事業資金を考え、続けられる金額から始めることが大切です。
Q2. 会社員は何を最初に確認すべきですか?
勤務先に企業型DCや確定給付企業年金があるかを確認しましょう。上限額や使える制度が変わるためです。
Q3. 中小企業でも従業員向けに活用できますか?
可能性はあります。iDeCo+などの制度を使えば、従業員の老後資金づくりを支援できる場合があります。 出典:厚生労働省 iDeCo制度案内
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