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健康経営優良法人になると何が変わる?中小企業のメリットを整理

健康経営優良法人になると何が変わる?中小企業のメリットを整理

健康経営優良法人になると何が変わる?中小企業のメリットを整理

「健康経営が大切なのはわかったけれど、 結局、会社にとって何がいいの?」 これは経営者であれば当然の疑問です。 健康経営優良法人の認定は、 単に認定証やロゴマークを得るためだけのものではありません。 社員が働き続けやすい職場づくり、 採用時の会社の見せ方、 社外からの信頼など、 中小企業の経営課題とつながる部分があります。 今回は、健康経営に取り組むことで期待できる メリットとベネフィットを、 難しい言葉を使わずに整理します。

この記事の要点

  • 健康経営は、人材に関する経営課題と深く関係します。
  • 採用時に「社員を大切にする会社」と伝えやすくなります。
  • 社員が働き続けやすい職場を見直すきっかけになります。
  • 認定は、社外へ会社の姿勢を示す材料の一つになります。
  • 認定取得だけでなく、取り組む過程そのものに価値があります。

目次

  1. 健康経営の本当のメリットとは?
  2. メリット1|採用時に会社の姿勢を伝えやすい
  3. メリット2|社員が働き続けやすい職場を考えられる
  4. メリット3|社外への信頼材料になり得る
  5. メリット4|会社の課題を見つけるきっかけになる
  6. メリットを得るために最初に考えること

健康経営の本当のメリットとは?

「健康経営優良法人になると、 どんなメリットがありますか?」

この質問に対して、 「認定ロゴが使えます」 「会社のPRになります」 と説明されることがあります。

もちろん、それもメリットの一つです。

しかし、中小企業の経営者にとって 本当に大切なのは、 それだけではありません。

健康経営を考えることによって、

  • 社員が働き続けやすい会社になっているか
  • 採用時に選ばれやすい会社になっているか
  • 仕事が特定の人に集中していないか
  • 社員が無理をしていないか
  • 経営者自身が無理をしていないか

といった、 日頃は後回しになりやすい経営課題を 見直すきっかけになります。

つまり、 健康経営優良法人の価値を考えるときは、 「認定を取った後に何がもらえるか」 だけを見るのではなく、 「認定を目指す過程で会社がどう良くなるか」 という視点も持つことが大切です。

健康経営は「福利厚生の話」だけではありません

健康経営という言葉から、 スポーツジムの費用を補助したり、 健康食品を配ったりするような 福利厚生を思い浮かべる方もいます。

しかし、 健康経営優良法人の認定では、 それだけを見ているわけではありません。

たとえば、 健康診断をきちんと受けてもらうこと、 働き方を見直すこと、 社員同士のコミュニケーションを促すこと、 心の健康について考えること、 治療と仕事を両立できる環境を考えることなど、 幅広い取り組みがあります。

健康経営優良法人2026の 中小規模法人部門でも、 健康診断、適切な働き方、 コミュニケーション、 心の健康、運動、食生活など、 複数の項目から取り組み状況を確認する仕組みになっています。

つまり、 健康経営は 「特別な福利厚生サービスを導入すること」 と同じではありません。

今ある職場を、 どうすればもう少し働きやすくできるのか。

その視点から考えていくことが、 健康経営のスタートになります。

メリット1|採用時に会社の姿勢を伝えやすい

中小企業の経営者にとって、 採用は大きな悩みの一つです。

求人を出しても応募が来ない。

応募があっても、 大企業や知名度の高い会社と比べられてしまう。

ようやく採用できても、 思ったより早く辞めてしまう。

こうした経験をしたことがある方も 少なくないでしょう。

採用条件として、 給与や休日、勤務地などはもちろん重要です。

しかし、 求職者が知りたいのは 条件だけではありません。

「この会社で安心して働けそうか」

「社員を大切にしている会社なのか」

「長く働ける環境がありそうか」

こうした部分も、 会社を選ぶときの判断材料になります。

「社員を大切にしています」を具体的に説明できる

たとえば求人ページに、

「アットホームな会社です」

「社員を大切にしています」

「働きやすい職場です」

と書いてある会社はたくさんあります。

ただ、 それだけでは求職者からすると、 実際のところはなかなかわかりません。

一方で、

  • 健康診断の受診を会社として促している
  • 有給休暇を取りやすくする取り組みをしている
  • 長時間労働を減らすための見直しをしている
  • 社員が相談できる機会を設けている
  • 健康経営優良法人の認定を受けている

と具体的に説明できれば、 会社の考え方が伝わりやすくなります。

健康経営優良法人の認定は、 そうした取り組みを社外へ示す 一つの材料になる可能性があります。

ただし、 認定を取得すれば必ず応募者が増える、 必ず採用できるというものではありません。

認定を取得しただけで終わらせず、 自社の採用ページや会社説明などで、 「なぜ健康経営に取り組んでいるのか」 「実際にどのようなことをしているのか」 を伝えることが大切です。

メリット2|社員が働き続けやすい職場を考えられる

採用と同じくらい大切なのが、 今いる社員に働き続けてもらうことです。

中小企業では、 一人が辞めたときの影響が 大きくなることがあります。

その人にしかわからない仕事がある。

代わりの人をすぐ採用できない。

残った社員の負担が増える。

採用しても、 一人前になるまで時間がかかる。

このように、 一人の退職が次の負担につながるケースもあります。

だからこそ、 今いる人ができるだけ安心して 働き続けられる環境をつくることは、 中小企業にとって重要です。

体調不良になる前に気づける会社へ

健康問題は、 ある日突然起こるように見えることがあります。

しかし、 その前から小さな変化が 起きている場合もあります。

最近、残業が増えている。

休みが少なくなっている。

元気がないように見える。

人間関係で悩んでいるようだ。

治療をしながら働いている。

育児や介護との両立が大変そうだ。

こうしたことに、 会社として少し早く気づける仕組みがあれば、 働き方を調整できる可能性があります。

健康経営では、 病気になった社員だけに対応するのではなく、 日頃から職場環境や働き方を見直すという 考え方が大切になります。

社員の健康は「人事の話」だけではありません

小さな会社では、 専門の人事部がないことも珍しくありません。

そのため、 社員の働き方や健康について考えることは、 経営者自身の仕事になることがあります。

「最近、忙しすぎないか」

「この仕事は一人に集中していないか」

「休みを取りにくい雰囲気になっていないか」

こうした問いは、 健康だけの問題ではありません。

人材配置や業務分担、 生産性や事業継続にもつながる経営課題です。

メリット3|社外への信頼材料になり得る

健康経営優良法人認定制度は、 優良な健康経営を実践する法人を 「見える化」することを目的とした制度です。

経済産業省では、 従業員や求職者だけでなく、 関係企業や金融機関などからも 社会的な評価を受けることができる環境を 整備することを目的としていると説明しています。

そのため認定は、 自社が社員の健康や働き方について 一定の取り組みをしていることを 社外へ伝える一つの材料になります。

認定ロゴを使用できる

健康経営優良法人に認定されると、 所定のルールに従い、 「健康経営優良法人」のロゴマークを 使用できるようになります。

たとえば、

  • 会社のホームページ
  • 採用ページ
  • 会社案内
  • 名刺
  • 採用パンフレット
  • 社内掲示物

などで活用を検討できます。

ロゴがあることで、 健康経営への取り組みを 視覚的に伝えやすくなることもメリットです。

自治体や金融機関などの制度につながる場合もある

健康経営優良法人に認定された法人に対し、 自治体や金融機関などが 独自のインセンティブを設けている場合があります。

内容は地域や金融機関などによって異なります。

たとえば、 健康経営への取り組みを評価する制度や、 金融商品、 自治体による表彰や入札上の評価など、 さまざまな形があります。

ただし、 すべての地域や金融機関で 同じ優遇が受けられるわけではありません。

実際に利用を検討する際には、 自社が所在する自治体や 取引金融機関などの最新情報を 個別に確認する必要があります。

「認定されたから安心」ではありません

ここで注意したいことがあります。

健康経営優良法人の認定を受けたからといって、 自動的に会社の信用が上がるわけではありません。

また、 取引が必ず増える、 売上が必ず増える、 融資条件が必ず良くなる、 採用が必ず成功する、 という制度でもありません。

大切なのは、 認定を「看板」だけにしないことです。

「なぜ健康経営に取り組んでいるのか」

「社員のためにどんな改善をしたのか」

「これから何を続けていくのか」

こうした会社の姿勢と一緒に 認定を伝えることで、 はじめて会社らしい発信になります。

メリット4|会社の課題を見つけるきっかけになる

健康経営に取り組む大きなメリットの一つが、 会社の現状を振り返る機会ができることです。

普段の仕事では、 売上、 原価、 資金繰り、 営業、 納期など、 目の前の数字を見ることが多くなります。

一方で、 「社員が元気に働けているか」 については、 数字として見えにくい部分があります。

そこで健康経営の視点を持つと、 今まで見えていなかった問題に 気づけることがあります。

たとえば、こんなことに気づくかもしれません

  • 健康診断を毎年受けていない社員がいる
  • 残業が一部の社員に集中している
  • 有給休暇をほとんど取らない社員がいる
  • 休んだ人の代わりがいない
  • 社員と話す機会がほとんどない
  • 育児や介護との両立に悩んでいる社員がいる
  • 治療しながら働く社員への対応が決まっていない
  • 経営者自身が健康診断を後回しにしている

一つひとつを見ると、 特別な問題には見えないかもしれません。

しかし、 こうした小さな問題を放置すると、 ある日突然、 退職や長期休職、 業務の停滞などにつながる可能性があります。

健康経営を始めることは、 こうしたリスクをゼロにすることではありません。

ただ、 今まで見ていなかった部分を 会社として見るようになる。

そのこと自体に意味があります。

健康経営は「人への投資」を考える入口になる

機械が壊れれば修理します。

車両が古くなれば、 買い替えを考えます。

システムが使いにくければ、 入れ替えを検討することもあります。

では、 会社を実際に動かしている 「人」についてはどうでしょうか。

人が健康で働き続けられる環境を整えることも、 会社を続けていくための 大切な投資の一つと考えることができます。

必ずしも大きなお金を使う必要はありません。

まずは、 社員がどのように働いているかを知る。

問題があるところを見つける。

できるところから改善する。

この繰り返しが、 健康経営の基本になります。

健康経営のメリットは「会社によって違う」

健康経営のメリットとして、 採用や定着、 生産性、 企業イメージなど さまざまな言葉が使われます。

ただし、 すべての会社に 同じメリットが出るわけではありません。

たとえば、 採用に困っている会社であれば、 健康経営への取り組みを 採用活動に活用する意味が大きいかもしれません。

一方で、 長時間労働が課題になっている会社なら、 働き方を見直すことのほうが 優先されるでしょう。

社員の高齢化が進んでいる会社なら、 健康維持や治療との両立が 大きなテーマになるかもしれません。

大切なのは、 他社が何をしているかだけを見るのではなく、 「自社では何が課題なのか」 から考えることです。

他社がやっているから、ではなく自社のために考える

健康経営優良法人の認定企業が増えてくると、 「取引先が取っているから」 「同業者が取ったから」 という理由で興味を持つこともあるでしょう。

それをきっかけにするのは、 決して悪いことではありません。

ただし、 最終的には自社にとって 何を良くしたいのかを考えることが重要です。

採用なのか。

人材定着なのか。

職場環境なのか。

社外への信頼なのか。

経営者自身も含めた 健康管理なのか。

目的が明確になるほど、 健康経営が単なる 「認定を取るための作業」ではなくなります。

「認定を取れば得をする」と考えすぎないことも大切

ここまでメリットをお伝えしてきましたが、 健康経営優良法人について 誤解してほしくないことがあります。

健康経営優良法人は、 認定を取得しただけで すぐに売上や利益が増える制度ではありません。

また、 認定を取得しただけで 社員が辞めなくなるわけでもありません。

求人への応募が 必ず増えるわけでもありません。

だからこそ、 「認定を取れば何がもらえるか」 だけで考えないことが大切です。

健康経営への取り組みを通じて、 自社の働き方や職場環境を見直す。

社員とのコミュニケーションを増やす。

できていなかったことを少し改善する。

そして、 その取り組みを社内外にきちんと伝える。

こうした積み重ねの結果として、 採用や定着、 社外からの評価につながっていく可能性があります。

「うちの会社はすでにやっている」が見つかるかもしれない

健康経営という言葉を初めて聞くと、 「また新しいことを始めなければいけないのか」 と思うかもしれません。

しかし、 実際に話を聞いてみると、 すでに健康経営につながる取り組みを 行っている会社もあります。

たとえば、

  • 毎年健康診断を実施している
  • 社員同士で声をかけ合う文化がある
  • 体調不良のときは無理せず休める
  • 残業が増えたときは社長が調整している
  • 定期的に面談をしている
  • 有給休暇を取得するよう声をかけている
  • 職場内を禁煙にしている
  • 社員の働き方に合わせて業務を調整している

こうしたことも、 健康経営を考えるうえで 大切な土台になります。

つまり、 「新しく何かを買う」 ことから始めるとは限りません。

まずは、 自社ですでにやっていることを 見つけることが大切です。

そのうえで、 認定基準と照らし合わせながら、 足りない部分を一つずつ整えていく。

この方法であれば、 健康経営をより現実的に 考えやすくなります。

メリットを得るために最初に考えること

「健康経営にメリットがあるのはわかった。 では、何から始めればいいのか?」

ここで、 いきなり認定申請書を開く必要はありません。

まずは、 自社の課題を考えてみてください。

次の質問に、 「はい・いいえ・わからない」 で答えてみるだけでも構いません。

  • 最近、人材採用に困っているか?
  • 社員が辞めることに不安があるか?
  • 一部の社員に仕事が集中していないか?
  • 社員は健康診断をきちんと受けているか?
  • 休みやすい職場になっているか?
  • 長時間労働が当たり前になっていないか?
  • 社員の悩みを聞く機会があるか?
  • 治療、育児、介護との両立を考えたことがあるか?
  • 経営者自身も健康診断を受けているか?
  • 自社の健康に関する取り組みを社外へ説明できるか?

この中に、 「少し気になる」 という項目が一つでもあれば、 そこが健康経営を始める入口です。

最初から完璧な会社を 目指す必要はありません。

まず現在地を知り、 できるところから改善していく。

その積み重ねが、 健康経営優良法人の認定にも つながっていきます。

まとめ+要約

  • 健康経営優良法人のメリットは、 認定ロゴを使えることだけではありません。
  • 採用時に、 「社員を大切にする会社」という姿勢を 具体的に説明しやすくなります。
  • 健康経営に取り組むことで、 社員が長く働きやすい職場になっているかを 見直す機会が生まれます。
  • 認定は、 求職者、取引先、金融機関などへ 自社の取り組みを伝える材料の一つになります。
  • 最も大切なのは、 認定取得だけを目的にせず、 自社の経営課題に合った健康経営を続けることです。

次の一手: 「採用・定着・働き方・健康・社外への信頼」の中から、 自社で最も気になるものを一つ選んでみましょう。

次回のDay3では「何をすればいいの?」に答えます

健康経営のメリットを知ると、 次に出てくる疑問があります。

「メリットはわかったけれど、 実際には何をすればいいの?」

おそらく、 ここで止まってしまう会社が 少なくありません。

Day3では、 健康経営は何から始めればいいのかを、 中小企業でも取り組みやすい内容に絞って わかりやすくお伝えします。

健康診断、 働き方、 コミュニケーションなど、 実はすでに行っている取り組みも 見つかるかもしれません。

よくある質問

Q1.健康経営優良法人になると、採用に有利になりますか?

健康経営優良法人に認定されたからといって、 必ず応募者が増える、 必ず採用に成功するというものではありません。

ただし、 認定や実際の取り組みを通じて、 「社員の健康や働き方を考えている会社」 という姿勢を求職者へ伝える材料にはなります。

採用で活用する場合は、 ロゴを掲載するだけではなく、 なぜ健康経営に取り組んでいるのか、 具体的にどのようなことをしているのかまで 伝えることが大切です。

Q2.認定されると、金融機関から必ず優遇されますか?

必ず優遇されるわけではありません。

自治体や金融機関などによっては、 健康経営優良法人や健康経営に取り組む企業を対象とした インセンティブを設けている場合があります。

ただし、 内容や条件は地域、 自治体、 金融機関などによって異なります。

実際に利用する場合は、 自社が所在する自治体や 取引金融機関の最新制度を 個別に確認してください。

Q3.社員数が少ない会社でもメリットはありますか?

社員数が少ない会社だからこそ、 健康経営について考える意味があります。

人数が少ない会社では、 一人が休職したり退職したりしたときの 影響が大きくなることがあります。

誰か一人に仕事が集中していないか、 無理な働き方になっていないか、 休みやすい環境になっているかを 普段から見直しておくことは、 事業を安定して続けることにもつながります。

「うちの場合は、どんなメリットがある?」と思った方へ

健康経営のメリットは、 会社によって異なります。

採用に困っている会社。

社員の定着に悩んでいる会社。

職場環境を見直したい会社。

会社の信頼性を高めたい会社。

健康経営優良法人の認定申請を 考えている会社。

それぞれ、 最初に考えることは少しずつ違います。

また、 「健康経営を始めるなら、 新しく何かを買ったり、 大きなお金を使ったりしなければいけない」 とは限りません。

実際には、 すでに会社で行っていることの中に、 健康経営につながる取り組みが 含まれている場合もあります。

まずは、 今できていることを整理する。

次に、 足りないことを確認する。

そして、 認定を目指すのか、 まずは健康経営そのものから始めるのかを考える。

「自社の場合、 何から確認すればいいかわからない」 という方は、 一人で申請書や制度を読み込むところから 始めなくても構いません。

まずは健康経営アドバイザーと一緒に、 自社の現在地を整理してみませんか。

📩 自社にとっての健康経営のメリットや、 何から始めればよいのかを知りたい方は、 こちらからご相談ください

参考・出典

※健康経営優良法人の制度内容、 認定要件、 インセンティブなどは変更される場合があります。 実際の申請や制度利用にあたっては、 必ず最新の公式情報をご確認ください。

※本文で紹介している採用、人材定着、企業イメージなどについては、 認定取得による成果を保証するものではありません。 会社の状況や取り組み内容によって結果は異なります。

健康経営優良法人を知る 5日間シリーズ|Day2

次回: 「健康経営って何をすればいい? 中小企業が最初に取り組むこと」

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