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クルマ運転者の新常識:側方通過と家庭ドライバー教育

クルマ運転者の新常識:側方通過と家庭ドライバー教育

2026年4月から、自転車の右側を十分な間隔なく通過する場合は“間隔に応じた安全速度”義務。違反は点数・反則金。家庭ドライバー教育の型を解説。

本日の要点

  • 十分な間隔が取れないなら減速義務
  • 違反で点数2点・反則金(普通車7,000円)の想定。
  • 自転車側にも左端通行の義務。
  • 家庭ドライバーは“抜かない”判断を共有。
  • 合言葉:ミラー→間隔→減速→待機。

側方通過は、“どのくらい離れて・どのくらいの速度で”という抽象命題を、家庭ドライバーでも迷わず実行できるように手順化することが鍵です。
ここでは
(1)ルールの骨子
(2)危険シナリオ別の対応
(3)家庭ドライバー教育の方法
(4)ドラレコ&車両設定
(5)同乗者の役割
(6)悪条件(夜・雨・狭路)の基準
――を解像度高く示します。


総論:抜く技術より“抜かない判断”

  • 十分な間隔が確保できないときは、間隔に応じた安全速度で通過。接触・転倒・驚愕の恐れがあるなら抜かない
  • 自転車の特性:ふらつき、突然の進路変更、路面障害物回避。想定外を前提に余白をとる。

2. 危険シナリオ別対応

  • 狭路×路駐列:ドア開放の恐れ。車列のすぐ横を通らず、前方の“切れ目”または交差点まで待機。
  • 学区×登下校帯:自転車列は隊列伸縮が大きい。列の終端が視認できる地点まで追い抜かない
  • 上り坂×低速自転車:速度差が大きくなりがち。後続車に譲られても自分が安全と思えるまで待つ。
  • 左折接続×巻き込み:左折開始前に自転車の位置を確認。並走状態での左折は厳禁。
  • 交差点直前:進路変更の可能性大。追い抜きは交差点に完了しておくか、そもそもしない

3. 家庭ドライバー教育(90分×3回のモデル)

  1. Session1:知識(講義30分) ルール要点と事故映像の分析。合言葉「ミラー→間隔→減速→待機」を暗唱。
  2. Session2:車庫内(実演30分) ミラー角度調整、低速域での一定速度維持、ハンドル操作の“余白”確保。
  3. Session3:路上(同乗30分) 住宅街・学区・狭路で“抜かない判断”の反復練習。

4. ドラレコ&車両設定

  • 画角:側方が映るように設定。リアも可能なら追加。
  • アラート:接近警報・LDW等を有効化し、誤警報の閾値を調整。
  • ミラー:左ドアミラーはタイヤ付近が見える角度に。死角を言語化して家族で共有。

5. 同乗者の役割

  • ナビ役が「自転車あり、待って」と先読みの声かけ
  • 子どもは“指差し確認”で学習(例:「右後方クリア」)。
  • 後続車の圧力が高いときは、同乗者が「安全地帯まで待とう」と合意のことばを出す。

6. 悪条件の基準(夜・雨・狭路)

  • :速度差を小さく、相手のライト位置で距離感を誤らない。
  • :停止距離増、路面の白線は滑りやすい。タイヤグリップを意識。
  • 狭路:ミラー越しに歩行者・自転車の混在を確認、抜かずに帯状に流れる運転に切替。

まとめ

  • 間隔不足なら抜かない/減速が新常識。

Next Best Action:家族ドライバー全員で“側方通過手順”を台所に掲示。

FAQ

何センチならOK?

明確な距離基準ではなく、状況に応じた安全速度が求められます。接触・驚愕・転倒の恐れがあれば抜かないが基本です。

自転車が中央寄りを走るときは?

左端寄り義務があるものの、路面状況等で余地がないことも。広がるまで待機が安全です。

反則金や点数は地域で違う?

点数区分・反則金は全国一律の政令で定められる見込みです。最新の公表値を確認しましょう。

📩 家庭ドライバー教育の社内研修スライド(PPT)をご提供します。こちらからご連絡ください。

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