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名古屋市の中小企業・個人事業主向け|南海トラフ地震の備えと初動チェックリスト

名古屋市の中小企業・個人事業主向け|南海トラフ地震の備えと初動チェックリスト

名古屋市の中小企業・個人事業主向け|南海トラフ地震の備えと初動チェックリスト

名古屋市は港湾・内陸物流・オフィス・住宅が密集し、強い揺れ・液状化・津波(区により)・長周期地震動・広域停電が重なるエリアです。
本シリーズは、市の各区ハザードマップと国の最新想定に沿って、中小企業〜個人事業主(SOHO/自宅兼事務所/コワーキング)まで一貫して“動く備え”を作る実務ガイドです。


1) 事業リスクの要点(名古屋市)

  • 揺れ・家具転倒:サーバラック/高棚の未固定は人的・ITの同時停止を招く。
  • 液状化:臨海部・低地でリスク。フォークリフトや床置き在庫の転倒・沈下に注意。
  • 津波(区により):南区・緑区・瑞穂区・港湾近接は各区の津波マップを確認。
  • 長期停電・断水・通信断:72時間の人・トイレ・電源・連絡を自走できるかがカギ。
  • サプライチェーン:西三河・知多・中部圏の連動停止。代替調達・輸送モードの設計が必要。

2) 盲点になりやすい5項目

  1. 初動10分の役割不明(通報・初期消火・避難・要配慮者誘導)。
  2. 備蓄の粒度不足個包装・アレルギー対応・簡易トイレ・女性用品)。
  3. 情報遮断への準備不足(ポータブル電源・乾電池・ラジオ・衛星メッセージ)。
  4. 設備固定・感震遮断の未導入感震ブレーカー・ガス遮断・ラック固定)。
  5. 訓練が“避難だけ”10→30→120→24→72のタイムライン演習が未実施)。

3) 今日からの3アクション

  • 10分:安否確認の“誰が誰に”と連絡手段の順序(社内チャット→SMS→電話)を掲示。初期消火3分、避難の指差し呼称
  • 24時間水3L/人/日、個包装食、簡易トイレ(1人5回/日)、ポータブル電源+ライト
  • 72時間代替拠点の下見(自社別拠点・同業相互利用・コワーキング)/主要仕入先代替3社現金・印鑑・保険・契約書の持出キット。

個人事業主ミニ版(SOHO/自宅兼事務所)

  • 10分:ブレーカー位置の確認、家族の安全確保→近隣避難所の確認、携帯の緊急充電。
  • 24時間モバイル電源(300Wh以上)・USBライト、簡易トイレ10回分、個包装食(アレルギー配慮)。
  • 72時間作業継続の代替場所(コワーキング等)を2か所ピック、顧客一斉連絡テンプレをスマホに保存。

まとめ

最優先は初動10分・72時間の自走・代替拠点
区別ハザードマップで“住所ベース”に落とし、個人事業主は家族・顧客の順に行動を整えましょう。


FAQ

津波リスクが低い区でも必要?
物流・停電は全市域に波及。事業継続の観点で必須です。
社用スマホが少ない/個人端末のみ
チャット+SMS+電話の多系統化。テンプレ文を端末に保存。
費用対効果が心配(ひとり事業)
棚固定・感震ブレーカー・個包装備蓄・モバイル電源の4点が最優先です。

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