
営業・購買がすぐ整える運用チェックリスト—発注明示/60日以内支払/価格協議の記録
2日目は「現場で回す仕組み」。
営業・購買・経理が共通で使えるテンプレと話法、60日以内支払・手形禁止・年14.6%を前提とした運用に落とし込みます。
発注明示テンプレ(メール・書面)
合意事項は書面/メール等で明示し、メールスレッドごとPDF化して保存します。
件名・本文の例(コピー可)
件名:発注明細(案件名/発注日/検収予定日) 本文: ① 給付内容: ② 代金額(内訳): ③ 支払期日:受領日から○○日以内(原則60日以内) ④ 支払方法:振込(手形は利用しません) ⑤ 検収方法・受領日の定義: ⑥ 再委託の取扱い: ⑦ 知的財産の帰属: ⑧ 連絡窓口: 添付:発注書PDF/条件合意メールの抜粋PDF
ポイント:検収・受領日の定義は曖昧にしない。期日起算のズレを防ぎます。
支払運用:60日以内/手形禁止/遅延利息
- 支払期日:受領から60日以内かつできる限り短い期間で統一
- 支払手段:手形は禁止。期日まで満額を得られない決済も不可
- 遅延利息:遅延・減額時は年14.6%を規程と契約に明記
社内チェックリスト
- [ ] 取引基本契約を改訂(60日以内/手形禁止/14.6%)
- [ ] 受領日をERP・台帳で一本化して管理
- [ ] 支払サイトの例外は承認フロー必須
価格協議:記録の作り方とNG→OK話法
「協議に応じない一方的な決定」を避けるため、協議の事実と内容を残します。
協議メモ(テンプレ)
協議申出日/参加者: 相手の根拠(原材料・人件費・物流 等): 自社の回答期限・根拠: 合意/再協議/不合意: 結果通知(メール)・保管先:
NG→OK話法(営業向け)
NG:「当社の規程ですのでこの価格です」
OK:「直近3か月の原材料指数の上昇分と歩留り改善策を共有します。差額について〇日までに再協議の場をいただけますか」
NG:「支払は手形でお願いします」
OK:「支払は受領後〇日以内の振込で統一しています。期日と入金方法を本メールで明示します」
証跡と2年保存:最低限のフォルダ設計
- 保存対象:発注明示、契約・注文書、検収記録、支払記録、協議ログ
- 命名例:
案件ID_YYYYMMDD_文書種別.pdf
- 保存場所:DMS/共有ドライブ(案件IDで紐づけ)
まとめ
- 条件はメール等で明示→PDF保存が基本
- 60日以内支払・手形禁止・14.6%は運用で担保
- 協議は記録で守る(メモ+結果通知)
FAQ
Q1. 協議の証跡はメールだけで十分?
メール要約+添付のセットで管理を。会議メモもPDF化し、案件フォルダに集約します。
Q2. 期日が60日を超える依頼を取引先から受けた場合は?
原則として是正。例外が必要な場合は社内承認フローと相手方の合理的根拠を文書化します。
Q3. 既存契約の見直しは誰が主導?
法務・経理・営業の三者で行い、顧客コミュニケーションは営業が統一メッセージで担う体制がスムーズです。
📩 あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスが欲しい方は、LINEで相談するから気軽にご相談ください。