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企業が備えるべき不正アクセス対策|情報セキュリティの基本

企業が備えるべき不正アクセス対策|情報セキュリティの基本

中小企業の経営者や情報セキュリティ担当者の皆さま、「自社は狙われる側ではない」と考えてはいませんか?
不正アクセスは大企業だけでなく、中小企業にも急増しています。

ここでは、不正アクセス現状を統計データから読み解きつつ、ネットワークと情報セキュリティの基本対策を解説します。

1. 不正アクセスの現状と統計データ

1.1 増加傾向が顕著な企業被害

警察庁の統計によると、2024年の不正アクセス行為の認知件数は前年比で約20%増加し、12,000件を超えました。
特に中小企業では、被害報告が全体の約40%を占めています。

1.2 被害企業の被害内容

一般社団法人日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)によれば、調査対象の中小企業のうち、約25%が「業務停止」、15%が「情報漏えい」を経験しています。

2. 中小企業が直面するリスク

2.1 初期パスワード・設定ミス

手軽さ重視で初期パスワードを使い続けているルーターやサーバーが、不正侵入の入り口になっています。

2.2 ソフトウェア管理不足

OS・ファームウェア・アプリの更新を怠ると、既知の脆弱性が狙われ、ランサムウェアやマルウェア感染のリスクが高まります。

2.3 社員のセキュリティ意識不足

パスワード使い回しやemailのフィッシング識別ができない社員がいると、人為的ミスから侵害されるケースが増えています。

3. 基本的な対策4選

3.1 管理強化されたパスワードポリシー

  • パスワードは12〜16文字以上、英数字・記号・大文字・小文字を組み合わせ
  • パスワード管理ツール(例:Bitwarden、1Password)で社内共有を安全に管理

3.2 多要素認証(MFA)の導入

メールシステム、社内ポータル、クラウドサービスにはMFAを導入し、不正ログインの成功率を著しく低減。

3.3 定期的な更新とパッチ管理

OS・アプリ・ネットワーク機器の自動更新を有効化し、脆弱性公開後72時間以内の対応を目標に。

3.4 社内教育と模擬訓練

  • フィッシングメール模擬訓練を半年に一度実施
  • 年次でセキュリティ意識向上研修を実施

4. 対策を定着させる手順

  1. リスク評価を実施し、脆弱性の優先順位を明確化
  2. 対策を段階的に導入し、進捗と効果を定量評価
  3. 定期的(四半期ごと)にセキュリティ方針を見直し

5. 実践用チェックリスト

  • 🔲 初期パスワードを変更済みか
  • 🔲 パスワードポリシーが整備され、管理ツールが導入されているか
  • 🔲 主要サービスにMFAが有効化されているか
  • 🔲 全ての端末・機器で自動更新が設定されているか
  • 🔲 フィッシング訓練および教育が定期実施されているか
  • 🔲 セキュリティ対策のPDCAが回っているか

まとめ

不正アクセスのリスクは中小企業にとっても無視できない課題です。
「うちには関係ない」は最も危険な思考です。
統計データと被害内容から、自社での事前備えが今すぐ求められています。
本記事の対策とチェックリストをもとに、企業として情報セキュリティの体制構築に取り組みましょう。

セキュリティ対策は一過性の施策ではなく、継続的なシステム改善と教育が基本です。
今こそ、組織全体で強固なネットワーク防御を実現してください。
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