
Executive Summary
- 最初から完璧を目指さなくて大丈夫です。
- 90日で、見える化と優先順位づけを進めます。
- 現状把握、社内整理、取引先調整の順が基本です。
- 大切なのは、改善前後を比べられることです。
- 小さく始めて続ける方が現実的です。
導入
物流対応は、法律のためだけにやるものではありません。現場のムダを減らし、物流会社との関係を安定させ、将来の取引条件の変化にも備えるための経営課題です。国が示す方向性は、荷待ち時間、荷役時間、積載効率の改善です。これを踏まえると、最初の90日でやるべきことは、現状の把握、優先順位の整理、社内外の調整の3段階に分けると進めやすくなります。
本文
1か月目 現状を見える化する
最初の1か月は、数字を細かく作り込むより、詰まりやすい場所を把握することが大切です。出荷件数、納品時間帯の偏り、荷待ち、検品時間、急配件数、小口配送の頻度などを簡単に記録します。特に、法律の重点である荷待ち、荷役、積載の3点に関わる項目を押さえると、次の打ち手につながります。
2か月目 改善テーマを絞る
次に、「すぐできること」と「調整が必要なこと」を分けます。たとえば、社内ルールで直せる出荷締切、現場配置、伝票運用は先に改善しやすいです。一方、納品時間帯、検品条件、返品条件の見直しは取引先との調整が必要です。全部を同時に進めるより、効果が大きく、関係者が動きやすいものから始める方が現実的です。
3か月目 取引先と社内に広げる
3か月目は、改善案を関係者と共有します。営業、物流、現場責任者が別々に動くと、せっかくの改善が止まりやすくなります。取引先との調整では、「変更のお願い」ではなく、「待ち時間削減」「急配削減」「作業平準化」といった共通メリットで伝えると話が進みやすくなります。国が物流効率化を、荷主・物流事業者・関係者の協力で進めるものと位置づけている点とも合っています。
続けるための見方
改善は、単発で終わると効果が見えにくくなります。月に一度でよいので、待ち時間、荷役時間、急配件数、小口配送比率などを見直し、前月と比べる仕組みを作ると続きやすくなります。2026年4月から追加義務の対象になるのは一定規模以上の事業者ですが、中小企業でも記録と見える化を早めに始めておくことで、取引先からの要請に対応しやすくなります。
まとめ
- 90日は、見える化と優先順位づけの期間です。
- 最初の1か月は現場実態の把握が中心です。
- 2か月目は、社内で直せることから進めます。
- 3か月目は、取引先と共通メリットで話します。
- 記録を残すほど改善は続きやすくなります。
次の一手: まず今月分だけでよいので、荷待ち・荷役・急配の3項目を記録してみましょう。
FAQ
Q1. 専任担当者がいない会社でも進められますか。
はい。最初は総務、営業、物流担当などが兼務で現状把握を進める形でも十分始められます。重要なのは、実態をつかむことです。
Q2. 何を記録すればよいですか。
荷待ち時間、荷役時間、納品時間帯の偏り、急配、小口配送の頻度など、物流の詰まりが見える項目が有効です。
Q3. 取引先への説明材料がありません。
現場で起きている待ち時間や手戻りを簡単な数字で示すだけでも十分な材料になります。
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